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會津八一の歌碑を奈良で探し歩いてみました

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奈良を歩いていると、道端やお寺の隅で様々な石碑を目にすると思います。

 

世界遺産だよ!と主張しているこんな石碑や

その場所の歴史的な説明が書いてあるものが見られますね。

 

その中に紛れ込んでいるであろう石碑が、會津八一(あいづやいち)の歌碑です。

今回の記事は、津八一の歌碑探しが奈良旅をもっと面白くするよ!ということをお伝えしたくて書いています。

 

そもそも會津八一って誰?

という方はこちらの記事をどうぞ。

ざっくり言うと、書家であり歌人であり美術史研究家、8月1日に生まれたから「八一(やいち)」と名付けられちゃった人です。

名前の安易さがいいですね。

 

ではでは本文に参りましょう!

 

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會津八一の歌碑概要

 

會津八一は、出身は新潟ながら、奈良の美術史研究にハマってしまい、訪れては歌を詠んでいました。

現在では八一の歌碑が、奈良の様々な場所に建てられています。

 

その数約17基

 

今のところ、私は9基見つけています。

詳しい場所は敢えて書いていないので、ぜひ探してみてください。

ウォー●ーを探せみたいで楽しいですよ。

 

なお、歌の意味はこちらの本から抜粋しています。

 

 

この本は會津八一の奈良に関する歌と書を紹介した書籍で、写真はなんと入江泰吉!

奈良ファンにはたまらない一冊です。

 

入江泰吉って誰?

という方はこちらの記事をどうぞ。

ざっくりいうと、奈良の風景を撮影した写真家です。

 

 

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歌碑紹介

 

それでは、歌碑をご紹介していきましょう。

 

東大寺

おほらかに もろてのゆびを ひらかせて おほきほとけは あまたらしたり

大意

大きくゆたかに両手の指をお開きになって、この大仏は宇宙に広く満ちひろがっておられるのだ

 

 

私の大好きな歌のひとつです。

奈良の大仏を詠んだ歌ですが、ゆったりと余裕ありげに座っている様子がよく分かりますね。

 

 

興福寺

 

はるかにならのみ てらをおもひて

はるきぬと いまかもろびと ゆきかへり ほとけのにはに はなさくらしも

大意

春が来たとて、今や多くの人が寺の庭を行き来し、そこには桜の花が咲きみだれていることであろう

 

 

静かな冬が終わり、命がゆっくりと動き始める。

そんな春の情景が目に浮かびますね。

 

1400年前から栄えてきた奈良の都に、変わらず咲く花と人々。

なんともロマンティックな歌です。

 

 

猿沢池

 

わぎもこが きぬかけやなぎ みまくほり いけをめぐりぬ かささしながら

大意

衣掛柳(きぬかけやなぎ)を見ようと思って、傘をさしながら猿沢池を巡った

 

 

「わぎもこ」とは、女性のことを表す言葉です。

 

その昔、帝に愛された女性がいました。

時が経ち帝の愛が覚めてしまい、それを嘆いてこの猿沢池に身を投げたという伝説が残っています。

 

衣掛柳は、身を投げる時に脱いだ着物を掛けた柳のこと。

 

悲劇の場所をこの目で確かめようと、傘をさして歩いた八一の気持ちはどんなものだったのでしょう。

雨という情景が、八一と悲劇をしっとりと包み込んでいます。

 

新薬師寺

 

ちかづきて あふぎみれども みほとけの みそなはすとも あらぬさびしさ

大意

香薬師に近づいて仰ぎみるけれども、自分をごらんになっているとも思えぬこのさびしさよ

 

 

香薬師如来立像は、新薬師寺に伝わってきた飛鳥時代の仏像です。

昭和18年に3度目の盗難に遭っており、現在も行方は知れません。

八一の生きた時代にはここにあった仏像を、いつか私も見ることができる日がくるのでしょうか。

 

法隆寺

 

あめつちに われひとりゐて たつごとき このさびしさを きみはほほゑむ

大意

天地の間に、われひとり立っているかのようなこのさびしさを、あなたは超然としてほほえんでおられる

 

 

八一が抱える孤独の寂しさを、仏像が微笑んで見守ってくれている。

仏像に慈愛の心を感じとって読まれた、心がほっと温まるような歌ですね。

 

中宮寺

 

みほとけの あごとひぢとに あまでらの あさのひかりの ともしきろかも

大意

み仏の顎と肘とに、尼寺の朝の光がほんのりと射して、心ひかれることだ

 

 

静かで穏やかな中宮寺の仏像の朝を描いた作品です。

時が一瞬止まったかような美しさが思い浮かんできますね。

 

法輪寺

観音の しろきひたひに やうらくの かげうごかして かぜわたるみゆ

大意

観音像の白い額に瓔珞が影を落としているが、その影を動かして風がわたるのが見える

 

 

やうらく(瓔珞・ようらく)とは、観音像の装飾具、アクセサリーのことです。

 

時を超えて静かにそこに存在し続ける観音像に、風が動きを与えている。

仏像が自然と一体になっているような情景が想像されますね。

 

 

法華寺

ふぢはらの おほききさきを うつしみに あひみるごとく あかきくちびる

大意

藤原の大后を、この世に生きる身としてまのあたりに見るような、その赤きくちびるよ

法華寺の仏像には、藤原不比等の娘で聖武天皇の后である光明皇后をモデルにして彫られたという伝説があります。

 

后の美しさを今に伝えるかの如く、仏像には赤いくちびるの色が残っている。

その赤に、八一は后の美しさを想像したのでしょうか。

 

 

 

唐招提寺

おほてらの まろきはしらの つきかげを つちにふみつつ ものをこそおもへ

大意

大寺の円い列柱が、月光を受けて地上に影を落としている。その影をふみながら、懐古の思いにひたったことだ

 

最後はこちら、私が今一番大好きな歌です!

 

月明りが照らす、静かな夜の唐招提寺。

その円柱が落とす影を、ひとりでふみながら考え事をする。

 

なんと幻想的な風景でしょう。

物思いにひたるには絶好のシチュエーションですね。

 

ここで歌われている柱がこちら。

 

整然と並んでいますね。

 

 

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まとめ 17基見つけるのは難しい!でも面白い!

 

以上、會津八一の歌碑9基をご紹介しました。

まだあと8基あるんですね。

頑張って全部見つけたいものです。

 

 

以上、最後までお付き合いいただきありがとうございました♪

 

 

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