企画展

クリムト展レビュー 混雑度、所要時間、今期最大の目玉?辛口コメントします

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2019年春期最大の目玉かなと注目していたクリムト展(上野・東京都美術館)に行ってきました。

結果は、ちょっと期待の方向を間違えたような気がします。

すごくおすすめです!感動しました!とはあまり言えないかなと感じてしまいました。

 

この記事は、クリムト展に実際に足を運んで感じたことを基にしたレビューです。

混雑度や所要時間、見どころなどの基本情報は網羅しつつ、なぜ期待が外れたのか、どうすれば楽しめるかにも言及します。

ほぼ同時期開催のウィーン・モダン展との比較もありますので、ぜひご覧くださいませ。

 

 

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展示構成

 

まずは展示構成をご紹介します。

 

Chapter 1 クリムトとその家族

Chapter 2 修業時代と劇場装飾

Chapter 3 私生活

Chapter 4 ウィーンと日本 1900

Chapter 5 ウィーン分離派

Chapter 6 風景画

Chapter 7 肖像画

Chapter 8 生命の円環

 

8つに構成立てられていますね。

かなり多いと言えるでしょう。

 

とはいえ全展示作品数は約120点。

点数が多いというより細分化されていると見るべきです。

 

 

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所要時間

 

所要時間は1時間30分ほど見積もればよいと思います。

じっくりと見ても2時間はかからないのでは。

主要作品をサッと見るだけであれば1時間あれば終わってしまいます。

 

クリムト展だけでは少々物足りなさを感じてしまったら、六本木・国立新美術館のウィーン・モダン展を見比べるのもよいかもしれません

上野駅から日比谷線→日比谷乗り換え→千代田線 乃木坂駅、約30分で行けます。

 

 

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混雑度

 

会期始めの休日昼間に行きましたが、そこまで混雑はしていませんでした。

確かに作品の前に列はできていましたが、1列のみ。

入場制限やチケット購入の待ち時間もほぼありません。

会期後半は多少混雑するかもしれませんが、ムンク展のような激込みにはならないのでは?と予想します。

 

 

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見どころ

 

クリムトの真筆油彩画25点が来日

 

クリムトは素画も多く描きましたが、その魅力はやはり油彩画にあるでしょう。

特に装飾的な女性の油彩画には心がわしづかみにされます。

 

序盤に登場する「ヘレーネ・クリムトの肖像」

やわらかな空気感が見事に表現されていて、クリムトの絶品となっています。

 

1898年
ヘレーネ・クリムトの肖像
グスタフ・クリムト

 

日本初来日の「女の三世代」も名作でした。

初々しい赤子、幸せそうな母親、そしてうなだれる老婆。

人間の生と老い、生命の循環を、見事に美しく表現しています。

 

やはりクリムトは巨匠だった、と、月並みの感想を抱いてしまいました。

 

 

ベートーヴェン・フリーズの再現

 

これは賛否が分かれるかと思いますが、新しい試みのひとつではあるでしょう。

壁画ベートーヴェン・フリーズを実物通りに配置して、空間そのものを再現しています。

 

BGMはベートーヴェンの第九。

この音楽は、ちょっと演出過剰かな、と感じてしまいました。

 

壁画鑑賞を日本で疑似体験できるのはありがたいのですが、あくまでも再現。

やっぱり本物を見てみたいなあという思いが残るコーナーではありました。

とはいえ、日本にいながら壁画を体感できるのは貴重な機会なので、見どころのひとつではあります。

 

 

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ウィーン・モダン展との比較

 

さて、クリムト展とほぼ同時期に開催されているのが、六本木・国立新美術館のウィーン・モダン展

どちらもクリムトを押し出してPRしているので、どちらに行くべきか迷うところですね。

 

クリムト展とウィーン・モダン展をざっくりと比較すると

 

クリムト展

クリムトが中心!

としつつもクリムト作品ばかりでは構成されていないので、少々中途半端

 

ウィーン・モダン展

クリムト、エゴン・シーレもいるよ!

としつつ、世紀末ウィーンの情勢を、幅広い展示で理解しやすく解説していて充実感がある

 

という違いがあります。

クリムトを美術史的に楽しみたければクリムト展世紀末ウィーンを史学的に知りたいならウィーン・モダン展、がおすすめです。

 

 

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なぜ期待外れに感じてしまったのか

 

上記を読まれてお気づきかもしれませんが、率直に言うと、筆者はあまり楽しめなかった、のです。

原因はおそらく、期待の方向を間違えたことだと思います。

 

その根底には、2018年のムンク展があります。

ムンク展は、同じく東京都美術館で開催された企画展で、約100点の作品すべてがムンクの真筆でした。

100%ムンクだったため、ムンクの魅力を存分に堪能できるボリューム感があり、更にムンクの知られざる画業の全貌が見渡すことができました。

 

今期最高の企画展「ムンク展」終了間近!混んでも行く価値がある理由をご説明します

 

この100%ムンク感を、クリムト展にも求めてしまっていたのです。

 

クリムト展ではもちろんクリムト作品が多数展示されています。

ですが、クリムトについての新しい発見もあまり無く、素画や写真も多いためボリューム感はそこまで大きくありません

これが期待外れの最大の原因だと考えられます。

 

 

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どう期待すれば楽しめるか

 

そう、100%ムンクの再来を期待したら外れるのです。

 

ではどう期待すれば楽しめるのでしょうか。

これが、なかなか、難しいのですよね。

 

気負えば気負うほど退屈に感じてしまうので、気軽に行ってみるのがよい、くらいとしか言えないかもしれません。

 

 

まとめ ムンクと比較すべからず、クリムトを見よ

 

クリムト展はクリムト展です。

同じ東京都美術館の企画展であろうが、ムンク展とは関係がありません。

そこを決して間違えず、素直にクリムトと向き合うのが楽しむコツ、と言えるでしょう。

 

 

関連記事・書籍

 

クリムトの本物を見ることができる貴重な機会。

予習に役に立つ記事と書籍をご紹介します。

 

グスタフ・クリムト【2019年春が熱い!】世紀末ウィーンできらめいた画家の生涯や作例をご紹介します

 

クリムト関連書籍はたくさんありますが、以下の2点は特におすすめです。

クリムト展よりクリムトらしさを堪能できる、というのは言い過ぎかもしれませんが、ともかく良質な書籍です。

 

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どちらかというと『クリムトの世界』の方が分厚くボリューム感があっておすすめかな、と思います。

 

 

開催概要

 

東京都美術館

2019年4月23日から7月10日

5月7日、20日、27日、6月3日、17日、7月1日休館

9:30~17:30(金曜日は20時閉館)

公式ホームページ https://klimt2019.jp/

 

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